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歯科治療の予知性:その1

3/11(金曜日)です。

このブログは、インプラントに関する基礎基礎を学ぶブログです。
毎週金曜日にアップしています。

今日のテーマは、『歯科治療の予知性:その1』です。

本日はインプラント治療ではなく、歯科治療の予知性という話しをしたいと思います。

最新インプラント症例ブログ で良く紹介する症例として、神経がない歯が歯根破折 を起こすことを解説しています。
本日の話しは、この神経がない歯についてです。
つまり、神経がない歯は どれくらい保つのか?(神経がない歯の生存率)
という話しです。
神経がない歯の生存率は、神経がある歯と比較すると圧倒的に低いのが現状です。
神経がない歯の生存率についての研究論文は多くありますが、
約5~30年と言われています。
結構幅があります。
ただし、神経を取った後に 1年も経過しないうちにダメ(抜歯)となるケースがあるのも事実です。
私の臨床経験でも
「 神経を取った歯が 数ヶ月で折れた!」
ということを経験したことがあります。
もちろん こんなに早くダメ(抜歯)になることは予想もしなかったことですが…

先に説明しましたように
神経のない歯の生存率が約5~30年ということは、
20歳で神経を取った人は、25歳~50歳程度で歯がダメ(抜歯)になる確立が高いということです。
それだけ神経のない歯の将来性は低いのです。
神経のない歯が、30年以上保つこともありますが、非常に稀なケースと言えます。

また、神経がない歯に 被せ物(セラミック、金属冠) や 差し歯、ブリッジを行った場合、
その被せ物は約7~8年でトラブルが起こると言われています。

以下は、神経がない歯の代表的なトラブルです。


1.歯根破折を起こす!
まず、先に説明しましたように歯根破折(歯の根が折れる、亀裂が入る)です。
これは最新インプラント症例ブログ で良く説明することですが、
神経のない歯はもろく 通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。

こうした状態を患者さんに説明する際に " 木 " に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるため もろくなってしまうのです。
歯(根)が折れた場合には、基本的に抜歯となります。

2.虫歯になりやすい!
次に 神経がない歯は、虫歯になりやすく、虫歯の進行速度も早いのです。
神経を取った歯は、ほとんどの場合 金属製 や セラミック等の被せ物(差し歯)を行います。
こうした被せ物には、ほんのわずかですが つなぎ目(隙間:すきま)が存在しています。
段差といってもいいでしょう。
この つなぎ目 に汚れが溜まりやすく、
歯磨きが適切にできないと 被せ物の隙間から虫歯細菌が侵入し、
虫歯となってしまいます。
また、神経のない歯は、虫歯になってもしみる等の痛みが起らないため、
気が付かないうちに進行しやすいのです。

3.根の先に膿みが溜まる!
次に 神経がない歯は、根の先に膿みが溜まることがあります。
この膿みが大きくなると 腫れたり、痛みが起こったりします。
本来、歯の中にある神経は、無菌的な状態ですが、
神経を取る際に歯に穴を開けた瞬間に 外部(大気中)の細菌が神経の穴に入ってしまいます。
外部からの感染を100%防ぐことは不可能なことです。
このことを他の例えで説明します。
ジャムの瓶(ビン)を考えて下さい。
ビン(瓶)の蓋を開けなければ、ある程度の期間、腐ったりしませんよね。
しかし、蓋を開けたら、保存期間は短くなります。
当然のことです。
空気中に存在する細菌等が瓶(ビン)の中に入り込むからです。
歯の中の神経も同じようなことが起こります。
先に説明しましたように歯に穴を開けた時に
外部から感染が起こるのです。
それ以外にも問題が起こる可能性があります。
歯の根(神経が通ってる根)は、非常に複雑な形態をしており、メインの神経以外にも 細い神経(血管)が無数に存在します。
例えると 木の根っこにも 無数の細い根が存在するのと同じです。
そのため、全ての神経を取り除くこと自体 難しいのです。
残った細い血管が腐ったりすると 膿みとなることもあります。

根の先に膿みが溜まった場合には、膿みを取り除く治療(感染根管治療)を行いますが、再発率が高いのです。
この治療を感染根管治療と言います。
ちなみに 根の先に膿みが溜まっているような状態を感染根管と言います。
根の先に膿みが溜まっているような状態(感染根管)では、根自体が感染しているため消毒だけでは細菌を100%取り除くことは不可能です。
特にレントゲン上で膿みの陰が大きかったり、何度も腫れを繰り返しているような状態の場合には、再発するリスクが高いことが 多くの論文からも明らかになっています。(感染根管治療

以下は、さまざまな論文から得られた神経の治療の成績です。
  • 感染根管治療80%程度の成功率
   (50~90%程度の成功率の論文報告が多い)
  • 感染根管治療60%程度の成功率
   (50~80%程度の成功率の論文報告が多い)
これらの論文から 根の先に膿みが溜まっているような状態で治療を行った場合(再感染根管治療)には、
10人に治療を行えば 4人は膿み(腫れ)が再発するということです。

それでは、神経のない歯は どうしたら良いのでしょうか?
どうしたらトラブルなく 長く保つのでしょうか?
上記でご説明した
『歯根破折』
『根の先に膿みが溜まる』
といったことは、患者様ご自身で防ぐことは難しいのですが、
『虫歯になりやすい』ということは、予防をしっかり行うことでリスクは軽減できます。
つまり、毎食後の徹底した歯磨きが 今後を左右するのです。
また、神経のない歯が虫歯になっていると判断された場合には、早急に対応することが重要です。
神経がない歯は、冷たい等の症状がでないので、知らないうちに 虫歯が進行して 手遅れになることがあります。
また、神経のない歯に負担をかけないことも歯根破折防止の点からは大切なことです。
これは、神経のない歯をできるかぎりブリッジにしないことや
歯がない状態のままで放置しないことも重要なことです。
歯が欠損したままでいると 残っている歯に負担が加わるのです。
残っている歯に神経がなければ、歯根破折が起こる確立も高くなるのです。
神経がない歯を生涯に渡って維持することは、さまざまなリスクがあり 困難なことです。
そのため、リスクを最小限にするための治療方法 や 毎日の管理 が重要になってくるのです。

次回は、本日の続きになります。

次回の基礎ブログは3/18(金)になります。
お楽しみに!!

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
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プロフィール

インプラント歯周病専門医

Author:インプラント歯周病専門医
インプラントなら横浜の大船駅北口歯科 院長の杉山です。
現在、インプラントは歯科治療いとってなくてはならないものとなっています。
それとともにインプラント情報はさまざまなホームページにおいても記載してあります。
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     院長履歴
1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座入局
1999年 日本歯周病学会専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔インプラント学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科インプラントセンター開業

診療時間:9:30~18:00
休診日 :月曜日、木曜日、祝日
電話  :045-891-3334
住所  :神奈川県横浜市栄区笠間
    1―5―1リーフビル3階

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