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インプラントの種類:安いインプラント と 高いインプラントの秘密:その2

4/8(金曜日)です。

今日のテーマは、 先週の続きです。
前回は、ストローマンインプラント(ITIインプラント) の話しを中心に解説しました。
本日の内容は、「安いインプラントのなぞ」について解説します。

今回の内容は、以前にも話題にしたことなのですが、
こうした話しは良く患者様から聞かれることが多い内容であるとともに
多くの方の興味がある部分です。
そのため、再度紹介します。

なぜ このような話しをするかと言いますと
最近格安インプラント(安価インプラント)のトラブルが多いからです。

デフレとなっている現在ですが、医療費も同様にデフレ傾向があります。
インプラント治療もデフレそのもので、治療費が安くなってきています。
インプラントの治療費の中身は、その機材費が多く占められます。
コストを抑えるためには、この機材費を下げることが必要です。
ネット広告等で『格安インプラント』と宣伝されているインプラントの多くは、
原価の安いインプラントを使用しているため、結果的に治療費を抑えたインプラントを提供できるのです。
原材料を抑えるということは、
例えば、衣類や電化製品等を考えれば、
人件費の安い国で大量生産することが最も考えられることです。
以前は、中国等で生産されていた製品も 人件費が上がってきたため、
中国から撤退し、もっと人件費が安い国で生産されているようです。
大量生産できる製品であり、素材品質を下げても問題がなく、消耗品であれば
消費者からすれば、なにも問題はありません。
インプラントに関してはどうでしょうか?
現在インプラントを製造しているメーカーは、世界中で200社以上あると言われています。
車で言えば、トヨタがあり、日産があり、ベンツがあり、ポルシェがあり、フォードがある
といったところです。
もちろん 世界には まったく無名の車メーカーも存在します。
日本では知られていない 中国製の車もありますし、
今年、世界で最も安い車として話題となったインド製の車もありましたね。
電化製品もそうですね。
ソニーもあれば、シャープ製、最近拡大してきている韓国のサムスン…等 世界には数多くのメーカーがあります。
医療機器も世界中に多くのメーカーが存在します。
同じ製品でも コストが高いところもあれば、安いとこともあります。
例えば、ハサミ(鋏)があります。
外科手術ではかかせない器具です。
このハサミも製造メーカーにより価格は、まったく違います。
安いハサミは、1.000円もしません。
高いハサミは、5万円以上するものもあります。
私自身も安いハサミを買ったことがありますが、
これが、まったく切れないですね!
結局使いませんでした。
次に、あまりにも安いハサミは 使用できなかったので、
もう少し高い ハサミを買ったこともあります。(4~5千円程度もの)
すごく切れはしなかったのですが、大きく問題はなかったので、数回(2~3回)使用しました。
しかし、すぐに切れなくなったので、廃棄しました。
ハサミが切れないのは、手術のスピードにも大きく左右するだけでなく、
ストレスになります。
切れないと 手術時間の延長にもつながりますので、
結果的に術後の腫れ等にも影響する可能性もあります。
現在は、高いですが、良く切れるハサミも使用しています。
でも院内で使用するハサミは1本ではないので、
全てを高いハサミにすると大変なことになってしまいます。
インプラント手術用に5本程度、
抜糸に使用したり、
他にも 歯周病の手術用 や 抜歯の際の縫合用…等を合わせると
15~20本以上のハサミを常備していないといけません。
使用したハサミは、滅菌するのに時間がかかりますので…
1本5万円のハサミを 10本以上 買えば、かなりのコストになります。
医療以外のハサミも当然そうですが、
100円ショップで売っているハサミと 美容師さんが使用しているハサミではまったく違うものです。
話は、だいぶズレてしまいましたが、インプラントもすごく安いものも存在しているのも事実です。
私の知っている先生は、中国で ものすごく安いインプラントがあるので、コスト安くするために
そのインプラントを個人輸入しているそうです。
そのインプラント機材コストは、当医院で使用しているインプラントの1/20だそうです。
私は、その中国製のインプラントが 良いか 悪いかは、まったく分かりませんので、
評価することはできません。
また『格安インプラント』の中には、『国産インプラントを使用しています!』宣伝しているところもありますが、
決して国産インプラントが良くて、海外インプラントが悪い ということではありません。
まず、日本製のインプラントは、世界では非常にシェアーが低いのは事実です。
世界的に最も歴史があり、その基礎データが十分に存在しており、臨床データも十分に存在している
インプラントメーカーは非常に限られます。
先に、世界中で200社以上のインプラントメーカーが存在することがお話しましが、
基礎研究や臨床製品データが確率しているメーカーは、数社程度です。
そのため、世界的には、この数社のみが圧倒的なシェアーを占めています。
当然信頼性があるからです。
代表的なインプラントメーカーとして、
前回紹介したストローマンインプラント(ITIインプラント)
ブローネマルクインプラント があります。
(もちろん上記以外のインプラントメーカーでも信頼性の高いメーカーは存在しますが、ここでは紹介スペースに限りがあるので…)
しかし、こうした世界的に信頼されているインプラントメーカーでさえも
長い歴史の中では、さまざまな改良の上に現在のインプラントシステムがあるのです。
別の言い方をすれば、多くの欠点を改良して現在のインプラントがあるのです。
当医院で使用しているストローマンインプラント(ITIインプラント) もここ10年の中で大きく変わってきています。
マイナートラブルの改良 や 新たな基礎研究の結果が 新製品に反映しているのです。
私は、決して他のマイナーな インプラントメーカーを否定することはしませんが、
まだ、製品ができて数年しかたっていないインプラントメーカーを使用することは決してしません。
特に新規に開発されたインプラントメーカーは、基礎研究がまったくなされていないものも多く存在します。
もちろん 臨床的にも まだまだデータが蓄積されていません。
そうしたインプラントメーカーが、今後まったくトラブルがなく 経過するということは
今までのインプラントの歴史を振り返ってみても 考えにくいものです。
新規に参戦したインプラントメーカーは、どうしても大手メーカーにかなわないため、
コストを抑えることでシェアーの拡大をはかります。
基礎研究 や 臨床データの蓄積を待たずに製品化していきます。
(誤解されないようにしたいのですが、 新規メーカーでも非常に良い製品と考えられるものもありますが、まだその結果を確実なものとして公表できるレベルにないメーカーもあるのも事実です)
おそらくこうしたことは、今後 何年後に、臨床的にトラブルとして表に出てくるでしょう。
もちろん、トレブルは、全てのインプラント格安インプラントに当てはまることではありませんが、
現時点で、
どのインプラントメーカーが大丈夫で、
どのインプラントメーカーがダメと判断することもできません。

現在日本は、デフレ社会に突入していますが、
価格のみに左右され、
安さを売りにしたインプラントメーカーに乗り、
今まで蓄積されたデータを無視し、
使用することは避けたいと考えています。
このような考えは、このブログを見ている歯科医師もきっとうなづいていることでしょう。
確かに先程のストローマンインプラント(ITIインプラント)
ブローネマルクインプラント は、格安インプラントメーカーとは原材料コストが何倍もかかってしまいますので、コストで対抗することは難しいことです。
しかし、こうしたメーカーは、今まで経験してきた
基礎研究データや、臨床データ 等の歴史があります。
さまざまなマイナートラブルを経験してきたからこそ 現在のシステムが確立されたのです。
そうした経緯を 全て省いているインプラントメーカーの将来は未知数です。

次回の基礎ブログは、4/15(金)になります。
新しいテーマになります。



当医院のインプラント治療費の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
型を取る費用、治療経過のレントゲン撮影、セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法) の費用、
OAM(大口式)インプラントシステム の費用、
GBR法(骨増大法) の費用、
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。

インプラントモニター募集(20%割引
現在、新規にインプラント症例集のページを作成しています。
さまざまなケースを見ていただくことにより、よりインプラント治療についてご理解していただきたいと思います。
そのため、症例を公開しても大丈夫という方(インプラントモニター)を募集しています。
インプラントモニターの詳細については、下記をクリックして下さい。
      インプラントモニター(20%割引)
今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。

最近インプラント治療を行う際に静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) をご希望される方が非常に多くなってきています。
そこで、静脈内鎮静法 による麻酔をもっと多くの方にご利用していただくために 今まで3万円かかっていた費用を無料にしました。
これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
ご希望の方は、ご利用下さい。
圧倒的に楽にインプラント治療が行えます。


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2010年のオリコン(音楽のオリコンチャートが有名ですが…)の
顧客満足度の高いインプラント歯科医院(神奈川県版) で当医院が総合2位になりました。
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『日本歯周病学会歯周病専門医、国際インプラント学会認定医のブログ』

こちらのブログは、曜日 と 曜日にアップしています。
他ではないようなマニアックな内容です。
当医院で 毎日行われているインプラント手術報告も記載されています。
上記の メインブログ もこの後、引き続きどうぞご覧下さい!

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
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プロフィール

インプラント歯周病専門医

Author:インプラント歯周病専門医
インプラントなら横浜の大船駅北口歯科 院長の杉山です。
現在、インプラントは歯科治療いとってなくてはならないものとなっています。
それとともにインプラント情報はさまざまなホームページにおいても記載してあります。
このブログではインプラントの基礎について簡単に解説したいと思います。
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また、院長はインプラント認定以外に日本歯周病学会の専門医でもあることからインプラントと歯周病との関連についても解説していきたいと思います。

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     院長履歴
1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座入局
1999年 日本歯周病学会専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔インプラント学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科インプラントセンター開業

診療時間:9:30~18:00
休診日 :月曜日、木曜日、祝日
電話  :045-891-3334
住所  :神奈川県横浜市栄区笠間
    1―5―1リーフビル3階

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