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インプラント治療を前提とした抜歯方法:ソケットプリザベーション法

2012年 1/ 6(金曜日)です。

今年最初のインプラント基礎ブログです。

このブログは、インプラントに関する基礎基礎を学ぶブログです。
毎週金曜日にアップしています。

今日のテーマは、インプラント治療を前提とした抜歯方法:ソケットプリザベーション法』です。


歯をなにかの理由で抜歯する場合には、抜歯後にどのような治療を行うかにより
抜歯時に行わなければならないことがあります。

抜歯後にインプラント治療を行う場合には、
抜歯時にすでに行っておくことが必要な治療があります。
この治療法を
「ソケットプリザベーション法」と言います。

通常抜歯を行うと 抜歯したが治るまで最低限 
約2~3ヶ月かかります。

そのため、抜歯後、インプラント治療が可能になるまで約2~3ヶ月はかかることになってしまいます。

そこで、この期間をできるかぎり短くすることと、
骨の再生を促進させるための方法があります。
『ソケットプリザベーション法』なのです。

抜歯すると、歯があった『穴』があきます。
時間の経過とともに、この『穴』はふさがってくる(閉じる)のですが、骨が吸収して ふさがってくるのです。

つまり、抜歯した部位(顎の骨)は 時間の経過とともに 吸収していく傾向にあります。
歯がない部分の骨の吸収については、こちら を参考にして下さい。

また、骨の吸収量については いくつかの具体的な研究報告があります。
以下に 抜歯後の骨吸収についての論文の紹介をします。

  論文発表年度:1967年
  研究者 :Calsson 他
  論文掲載誌:Odontol Revy
  研究内容:抜歯後、抜歯窩の吸収は起こり、その吸収は
         約1年間起る。
         その結果、顎で平均2mm顎で平均4mmの高さの
         吸収が起る。というものでした。

また 他にも
『Mish(1999年)の研究報告では、抜歯後、2~3年間の間に平均40~60%の吸収が起る
としています。

また、歯周病等で炎症がある場合も 歯の周りの骨は吸収していきます。
歯の周りの骨が吸収してしまうと インプラントを行うには 非常に不利になります。
通常、歯 周囲の骨が吸収してしまった場合には そのままの状態ではインプラントはできません。
そのため、骨を増大させる治療法(GBR法 と言います)を行う必要性があります。
『なんだ、骨がなければ、骨を作る(再生させる)治療法があるのか!』
『それなら骨を作って(再生させて)からインプラントすれば、問題はないじゃないか!』
と思われるかもしれません。
骨の吸収状態により違いますが、GBR法 は大変なのです。
まず、治療自体の大変さがあります。
もちろん 骨の吸収状態により大変さは違いますが、治療後腫れます
また、治療期間も長くなります。
骨の移植手術が必要なこともあります。
GBR法 後、骨ができるまで最低でも3ヶ月はかかります。
場合により、6ヶ月程度かかる場合もあります。

インプラントの埋入は、骨が再生した後(GBR法 の後)になりますので、治療期間は非常に長くなります。
それまで、義歯もしくは 仮歯を使用することになります。
また、GBR法 には費用もかかります。
できれば、GBR法 をしないでインプラントをした方が 治療期間も短縮できますし、治療費も抑えられます。
もちろん大変さもありません。

しかし、歯周病 であったり、
歯根破折 してしまった場合には、炎症により、歯周囲の骨が吸収してしまっています。
そのため、抜歯後にインプラントを行おうと思っても できないことがあります。
『インプラントのための抜歯術:ソケットプリザベーション』は、
抜歯と同時に骨の吸収を 少しでも防止するための治療法です。

抜歯と同時に『ソケットプリザベーション』を行うと、その後のGBR法 を極力少なく(最小限の治療)する、もしくは回避できる可能性が高くなります。

インプラントを行う場合には、抜歯の段階で、すでに治療は始まっているのです。
抜歯の技術も その後の治療を左右する 大きなポイントです。


『ソケットプリザベーション』の歴史
『ソケットプリザベーション:socket preservation 』は、
日本語で『抜歯窩の温存』という意味です。
抜歯窩(ばっしか)と読みます。
『窩』とは抜歯した『穴』のことです。
つまり、歯を抜いた穴をできるかぎり吸収させず、温存することを目的とした治療法なのです。
この治療は、1980年頃には すでに行われていた治療方法です。

『ソケットプリザベーション』の最初の方法は、抜歯窩に人工骨を充填するというものでした。
代表的な論文として 1985年に Oral Surg Oral Med Oral Pathol誌に発表された Ashmanの報告があります。
この論文によると 『人工骨を抜歯窩に入れることにより、抜歯窩の吸収を極力防ぐことができた』
とのことでした。
ただし、現在の『ソケットプリザベーション』は、Ashmanの報告のような単に抜歯窩に人工骨を入れるという方法ではありません。
現在の『ソケットプリザベーション』については後で解説します。

話は戻りますが、Ashmanの論文と同様の報告は多数あり、『ソケットプリザベーション』の効果は、実証されています。
ただし、1990年頃になるとちょっとした変化がありました。
それは、骨をもっと積極的に再生させようとする方法が取り入れられたのです。
『GBR膜』の誕生です。
使用方法によっては『GTR膜』とも言います。
『GBR膜』と『GTR膜』については ここで話しますとかなり長くなりますので、ご興味のある方は、
以下を参考にして下さい。

GBR膜
GTR膜

簡単に説明しますと『GBR膜を用いたソケットプリザベーション法』は、
従来の人工骨を入れた治療法より さらに積極的に骨を再生することが可能となってきました。
1997年に J Periodontol誌 に掲載されたLekovicらの報告でも
『非吸収性のGBR膜を用いたソケットプリザベーション法』の効果が報告されています。

その後、1999年に Atlas Oral Maxillofac Surg Clin North Am誌でSclarが発表した
『 The Bio-Col technique 』があります。
この方法は、抜歯窩を清掃後、人工骨を入れ、
抜歯でできた穴をコラーゲンで封鎖し、
仮歯等にてその穴を密封する方法です。

現在、非常に有効な『ソケットプリザベーション』とされています。
また、それを改良した方法(論文)を2004年にImplant Dent誌 でWangが発表しています。
現在では、人工の骨にコラーゲンの吸収する膜(GBR膜)を併用し、歯肉や仮歯で、抜歯窩を閉鎖する方法が多く行われています。

『ソケットプリザベーション』は
1 抜歯窩に人工骨を入れる方法
2 非吸収性のGBR膜を併用する方法
3 人工の骨にコラーゲンの吸収する膜(GBR膜)を併用し、歯肉や仮歯で、
抜歯窩を閉鎖する方法
へと変わっていったのです。

ちょっと難しい話ですが、『ソケットプリザベーション』を行った場合と
行わなかった場合では かなりの違いがあります。
2003年のIasella(掲載誌:J Periodontol)、
2006年のNevins (掲載誌:Int J Periodontics)の
報告においてのその優位性が報告されています。


次回のブログは1/13(金)になります。

当医院のインプラント治療費の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
型を取る費用、治療経過のレントゲン撮影、セラミック等の被せ物の費用、
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プロフィール

インプラント歯周病専門医

Author:インプラント歯周病専門医
インプラントなら横浜の大船駅北口歯科 院長の杉山です。
現在、インプラントは歯科治療いとってなくてはならないものとなっています。
それとともにインプラント情報はさまざまなホームページにおいても記載してあります。
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     院長履歴
1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座入局
1999年 日本歯周病学会専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔インプラント学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科インプラントセンター開業

診療時間:9:30~18:00
休診日 :月曜日、木曜日、祝日
電話  :045-891-3334
住所  :神奈川県横浜市栄区笠間
    1―5―1リーフビル3階

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