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インプラントの治療期間:その7

2013年 6月14日(金曜日)です。

このブログは、インプラントに関する基礎基礎を学ぶブログです。
毎週金曜日にアップしています。

今日のテーマは、インプラントの治療期間:その7』です。



前回までで、抜歯即時インプラントについて症例を加えながら解説してきました。
ここまでの話では、抜歯と同時にインプラントを埋入すれば、
麻酔も1回で行えますし、治療回数も少なくできます。
もちろん治療期間も短期間で行えます。
非常に良い方法です。
しかし、こうした方法は、現実的には、全ての症例に適応することはできません。
多くの症例では、抜歯と同時のインプラントは不可能と言ってもいいでしょう。

その理由として、あまりにも骨吸収が大きい場合には、抜歯即時インプラントは難しいと言えます。
骨吸収が大きいということは、埋め込んだインプラントが安定しないということです。
骨吸収部位には、骨を増大させるGBR法 という治療を行います。
骨吸収の程度によっては、このGBR法と抜歯即時インプラントを同時に行うことが困難なケースもあるのです。

また、骨吸収がある場合でGBR法 行う際には、歯肉(手術部位)をしっかりと閉鎖した方が良い場合があります。
抜歯即時インプラントの場合には、この歯肉の閉鎖が難しいことがあるのです。

本日はそのような話について解説します。

抜歯した場合、そこには 歯肉がないが開きます。
当然のことですよね。

インプラントを埋入した後、歯肉とインプラントの頚部を密着させようと思っても 歯肉のの方が大きく開いてしまっている場合には 隙間がなく完全に適合させることが困難になります。

そうすると 密着していない部分から食物等が入り、感染を起こしたりする可能性が出てきます。

つまり、抜歯したが完全に封鎖できないことが問題の一つになっているのです。

骨吸収がさほどない場合には、抜歯して同日にインプラントを埋入しても問題が起こらないケースはありますが、
骨吸収があまりにも大きい場合には、先に説明しましたGBR法 を行います。
この際には抜歯した穴が完全に閉鎖された方がより良いのです。

もし、骨吸収が大きい場合で抜歯即時インプラントを行いたい場合には、
どうすれば良いのでしょうか?
本日はそのようなことを防止するために 一つの方法を紹介します。
(インプラントの治療方法には、骨吸収状況 等によりさまざまな方法があります。
 本日紹介する治療方法はその一つであるとお考え下さい。
 全てのケースで当てはまることではありません)

その方法とは、あらかじめ抜歯はしないが、歯を歯肉の中まで削り、一度歯を歯肉の中に埋めてしまいます。
そして、歯肉が治るまで3週間程度待ちます。
歯は、歯肉の中にある状態になります。(歯肉の中に埋まっているのです)

インプラントを埋入する時には 歯肉をめくり、抜歯を行い、歯肉と密着させるか、歯肉の中に埋め込みます。

こうした方法を『抜歯即時インプラントにおける残根上歯肉の利用』といいます。
こうした話だけではわかりにくいと思いますので、図解していきます。

下の図5は、抜歯しないで、歯の上の部分を削除し、歯肉の中に埋込んだ状態です。
歯自体は、歯肉の中に埋まっているため、外からは見えません。

そして、インプラントを埋込む手術時に 歯肉の中に埋まっている 根のみを抜歯します。
図6、図7

その後インプラントを埋入します。
このようにすると抜歯した穴が開かないので、インプラントと歯肉との適合が非常に良く、
感染等のリスクが少なくなります。

2987655


それでは、次に『抜歯即時インプラントにおける残根上歯肉の利用』 の実際の症例を見ましょう!
99644


一番右側の写真は、歯肉の中にまだ歯の根が埋まっている状態です。
この状態でインプラント手術に移るわけです。



本日のまとめとして、
最初に解説したように 抜歯即時インプラントは、全ての症例に対応されるわけではありません。
現実的には、抜歯即時インプラントが適応されないケースの方が多いのです。
ほとんどの症例では、抜歯し、一定期間待ってから インプラントを埋込む方が多いのです。

例えば、骨吸収が大きい場合などは、インプラント埋入時に骨再生治療を行います。
このような場合には、抜歯即時インプラントは不適応になります。

また、歯の先に膿みが大きく溜っているような場合でも抜歯即時インプラントはベストな治療方法とは言えません。
抜歯した部位(穴)の内部には、膿みが溜っているので、抜歯直後にインプラントを埋込んでしまうと、インプラントも膿みに触れることになります。
インプラントが感染するリスクが高くなりますので、基本的には 適応症とはなりません。
しかし、膿みの状態等を考え、抜歯時に十分に膿みが取り除けるようなケースであれば、
抜歯し、膿みを徹底して除去し、さらにインプラントを埋入することも可能です。

ただし、無理をして抜歯即時インプラントを行うことでリスクが高まる場合には、
安全性を考え、まず抜歯し、歯肉や骨の回復を待ってから
インプラントを埋込む方がリスクは低くなります。

抜歯即時インプラントは、治療期間の短縮になりますが、
全てのケースで適応されるわけではなく、
骨吸収等のさまざまなことを考慮して、
抜歯即時インプラントを行った方が利点が高いと判断された場合に行われるのです。


次回のインプラント基礎ブログでは、
インプラントの治療期間を短縮し、治療自体を単純化するための抜歯方法について解説します。



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ジャンル : ヘルス・ダイエット

tag : インプラント 歯科医院 歯科治療 インプラント専門医 治療費 GBR法 骨吸収ンプラント 骨吸収

プロフィール

インプラント歯周病専門医

Author:インプラント歯周病専門医
インプラントなら横浜の大船駅北口歯科 院長の杉山です。
現在、インプラントは歯科治療いとってなくてはならないものとなっています。
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     院長履歴
1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座入局
1999年 日本歯周病学会専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔インプラント学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科インプラントセンター開業

診療時間:9:30~18:00
休診日 :月曜日、木曜日、祝日
電話  :045-891-3334
住所  :神奈川県横浜市栄区笠間
    1―5―1リーフビル3階

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